10月4日、岸田政権の発足から2年が経った。

岸田文雄首相は記者団に「これからも先送りできない課題に一つ一つ正面から向き合い、決断し、実行していく」と固い表情で決意表明したが、2023年は支持率低迷に悩まされた1年だった。 

「年明けには公邸で親族が忘年会をして不適切な記念写真を撮影したことが発覚して低下、ウクライナ電撃訪問や地元で開催されたG7広島サミットで少し持ち直しましたが、マイナンバーに関するトラブルや増税批判などで支持率が30%を下回ることもありました。  

 首相は『支持率に一喜一憂しない』と言いますが、月初めに各社が相次いで発表する支持率を見て『一憂している』と官邸関係者は言います」(政治担当記者)

「増税メガネ」というあだ名に、首相本人が立腹しているのは本誌既報の通り。

しかしそこからは、「増税クソメガネ」「増税レーシック」と、“バージョンアップ”が起こってしまっている。 「そのため、10月中にまとめる総合経済対策は『減税色』が強くなるものとみられます。

 国の税収は3年連続で過去最高を更新、昨年度は一般会計で71兆円を超えました。

しかしその果実は国民に届いていません。今回は所得税減税に踏み込んで『減税メガネ』になるとみられます」(政治ジャーナリスト)  

 岸田首相は記者会見で「大きな変化の中で、変化を力にする、明日は今日より必ず良くなる日本を作るために努力を続けていきたい」と国民に希望を持つことを訴えかけた。  

 しかしネットでは、この言葉に批判が多く寄せられている。

《「明日は今日より必ず良くなる」ためにも一刻も早い退陣を国民は願ってます》

《寝言は寝てから言ってもらえますか? あなたが今まで何を実行しましたか? 何を良くしましたか?》 《これからもって事は今までやって結果を残した人が言うセリフですよ」など辛辣な批判が多く寄せられている。》

 「9月22日には衆院長崎4区と参院徳島・高知選挙区の補欠選挙があります。

首相は『物価高に直面する国民の生活を守り抜き、変化を力にする日本に向けて必勝を期す』と述べましたが、勝敗によっては残り任期が2年になった衆院解散のタイミング、2024年9月の自民党総裁選の戦略などに大きな影響があります」(前出・政治担当記者)  

 そしてこのまま支持率が回復しなければ「首相交代論の声が上がるかもしれない」と自民党議員秘書。10月20日に召集される臨時国会は波乱必至だ。