自民党の裏金事件を巡り納税者から怒りの声が上がるなか、確定申告の窓口で働く人たちは困惑しています。
税務署で働く女性 「『納税で自分らがこうやって確定申告を出しに来ているのに、なんで国会議員の人らは出さんの』みたいな。『国会議員が納めてないのに、何で自分らが納めないけんのや』みたいなことは言っていた。一言ボソッと言うかんじです」 クレームに困惑した女性。
次のように答えるのが精一杯だったといいます。
税務署で働く女性 「『自分たちもそれは良くないとは思ってるけど』みたいなふんわりとした回答しかできないですけど、どこに言えばいいのか分からないから、税務職員にみたいな。そういう理由というのは何となくわかるが、こっちも困るという感じ」
■国民も怒り爆発寸前「不信感しかない」
確定申告を前に国民にこう呼び掛けた岸田文雄総理大臣。
岸田総理 「納税者のみなさま方に、法令にのっとり、適切に申告納税を行うようお願い申し上げたい」
「裏金は納税の対象ではないのか」と国民の怒りが爆発寸前です。納税者からは現在の政権に対して多く不満の声が聞かれました。
80代 「自民党はおかしいよ、やり方が。きちんと説明してほしい」
70代 「正しくやってほしいけど、私の声は届かない」 「納得感はないが、仕方がない。義務なので。もう不信感しかない」
■国税庁「守秘義務」で税務調査明らかにせず
国会でも、裏金は納税の対象だとして野党が批判を強めています。
立憲民主党 江田憲司議員 「何千万円もの裏金を受け取っておきながら、どうして犯罪にならないのか、どうして脱税が問えないのか。税金一揆が起こりますよ」
自民党は、15日にいわゆるキックバックの不記載などがあった国会議員は85人で、総額5億7000万円を超えるとする調査結果を発表しました。
立憲民主党 末松義規議員 「修正申告の85人について税務調査をやりましたか?」
国税庁次長 「個別の事柄につきましては、答えを差し控えさせていただきます」
国税庁は守秘義務があるとして、税務調査を行ったかどうか明らかにしていません。